やもりの観察日記

弾いて語る侍の掃き溜め

リアル

何が楽しいかも何が苦しいかもわからない わかったことなんて実は今までなかったのかもしれない お酒は美味しい 煙草も、音楽も、体に悪いものは全部おいしい おいしくてまずい つまんない すぐに悲しみがやってきて、私の部屋をめちゃくちゃにして帰ってしまう 帰らない日もある 何も言わずにただ横にいる 電気を消しても暗闇の感触が薄くて、もっと深いところへ行かないといけないと思う 翌朝あいつはいなくなる 私の部屋をめちゃくちゃにして、片付けが苦手な私のことを知りながら何も言わずに出て行く 私もそのまま蓋をする 何もない日は一日中眠って、何が悲しいのかかんがえて、やっぱりわからないからそのまま死んでいく なにかある日は、その日のスケジュール一分一秒全てを想像し、全てに絶望しながら、さっきのあの人とした会話の、あの語尾の意味とか、口角の上がり具合とか全部思い出して、考えて死んでいく ご飯が美味しくて、さっきまであんなに幸せだったのに、もしくはあんなにも不幸だったのに、今はただの人間